第2章 葛藤
ライトさんはミズキが新しい任務を受け取り、木ノ葉病院で用事を終えてから向かうと言ってたみたいだけど、ここには来ていない事を告げると、「そうか」と不思議そうに首を傾けた。
「さて、オレはそろそろ戻るか!任務の振り分けやんなきゃなんねー」
「ライトさんも大変ですね…」
「…ハハ…本来ならオレとアイツの立場は逆なんだよ……ミズキの方が実力も要領もいいからな……」
「んー、それは無いですよ?ミズキが上なら自分が全ての任務やっちゃいますよ?ライトさんらしくない……アナタが居るからミズキが暗部に居てもオレは安心出来るんですよ」
「……ありがとな、カカシ!ミズキのやつ様子見にそのうち来るんじゃないか?ま、来たら程々にしとけって言っといてくれ!じゃーな、カカシ!」
「ええ、お疲れ様です……さて、リハビリに様子見に行きますか!」
ライトさんが珍しいな弱気な言葉を口にするなんて……ミズキは恐らくサスケの所だろうね?オレも可愛い教え子の様子でも見に行くかな!
「………サスケ……」
「…………」
私はライトさんに時間を貰い、サスケの病室に向かうとサクラが涙を流しながらサスケの手を握り眠りに付いてた……サクラ、ごめんね……心配だよね……けど、このままじゃ、アナタも倒れる……私は起こさない様にサクラへ毛布を掛け優しく頭を撫でた……。
「………私が治せば……サクラは悲しまない?下手をするとサスケは力を求めるかもしれない……里や仲間を捨ててでも……それだけ復讐に取り憑かれてるから……」
「……ン……寝ちゃった……アレ…毛布……ッ!? ミズキ……さん?」
「ごめん、起こしちゃったね、サクラ……このまま寝ると風邪引くわよ?」
「……サスケくんが心配で……気付かないうちに起きて、お兄さんを追って居なくなってたらどうしようって考えると……こわッ……怖いん……です……ごめ____ッ!?」
私がゆっくりとサクラに語りかけ、サクラの涙を拭き取るとサクラがゆっくりと目を覚まし、泣きながら私に謝ろうとするから私はサクラを優しく抱きしめた……アナタは悪くない……私がイタチを捕らえれなかったから……悪いのは私だよ……。