第2章 葛藤
オレ以外のその場にいる全員がアスマを睨みつけてる……まぁ、ミズキもアスマも両方悪いと思うんだけどねぇ……ま、憎まれ役買いなよ、アスマ!
「……な…なんだよ……」
「アスマ…… ミズキにあんな顔させるなんて幻滅だわ……」
「よくわかんねーが、ありゃ、アスマが悪いな…」
「……アスマ先生…最低……」
「…っう……」
「……ま、ミズキが帰って来たら奢るしかなーいね?甘いものだったらチョウジ以上に食うよ、アイツ」
「…ぅうっ…わぁーったよ!!しかしアレだ……言いすぎた…… ミズキの事、全く知らねー訳じゃないのにな……」
「私もあそこまで感情的になるの久しぶりみたわ……」
アスマは紅たちから責められバツの悪そうな顔してご愁傷様………暫くしてそれぞれが部屋を後にし、オレはベッドへ横になり目を閉じた……… ミズキ、やっぱり『眼』には違和感があったか……それが一番の理由なら……無理矢理にでも思い出させるか……いや……どちらにせよリスクが高すぎるか………。
「…おーい…大丈夫か、カカシ?」
「ッ!?ライトさん……お陰様で、明日には退院ですよ」
「で、何があった?テンゾウの話じゃ、ミズキのやつ、かなり荒れてたらしいぞ?まぁ、昼間はびっくりしたけどな?カカシの横で寝てるから……」
「あはは、すいません……だから召集遅らせてくれたんですね?……ミズキに何かありました?」
「何があった訳じゃ無いんだ…今日は一応復帰任務だからなぁ…テンゾウと組ませたんだが…本来なら二人でも半日近く掛かる任務を1時間で終わらせて帰って来やがった……テンゾウ曰く、忍刀折まくりの修羅場だったとよ?」
「あー……アスマとやり合いましてね……ある意味、テンゾウが呼びに来てくれて助かりました……」
「……ミズキが怒るとなると……上忍の話か?」
「ま、その前も色々あったんですが……」
オレはミズキが瞳術に違和感を感じていた事に頭を悩ましていると窓辺よりライトさんの声が聞こえ目を開けると、窓から部屋に侵入し、任務でミズキが荒れていた事を教えてくれた……にしても無茶苦茶だな……敵に少し同情するよ……と苦笑いを浮かべた。