第2章 葛藤
オレは二時間後に目を覚し、腕の中で眉間を歪め眠るミズキの頬を撫でると表情が緩み、オレの服を握りしめて眠る姿は可愛いんだけど、今、オレとアスマの二人だけだから、アスマの野郎、マジマジと寝顔見やがって…紅に言うぞ?
「カカシ、ミズキは大丈夫なのか?今度はコイツが起きねーとかよ?」
「んー、それは無いね……ミズキは精神ダメージに関わる治癒を無意識にしてるんだ……ま、瞳術使用中はオートだけど、瞳術解くと残ってるダメージが押し寄せるみたいで、眠る事で脳を落ち着かせて回復を早めるんだけどね……」
「……《龍神眼》…か?」
「んー、多分、《医龍眼》の方じゃ無いかな…?オレもミズキの瞳術に詳しい訳じゃないけど、今は不完全だからかもね?」
「親父もミズキに瞳術使うのはやめとけって言ってたからな……記憶はないが身体が術を覚えてるのか……」
「……そ、覚えてるって言っても、あの二人はミズキに忍をやらせる気が無かったから……術や刀術は見て覚えたのか、もしくは龍香家の相伝なのか……」
「………」
「それだけ愛されてるんだよ…… 龍香の血に……いや、龍神たちにって言う方が正解かな?」
「……?」
___コンコン
「……カカシ、起きたのね?ミズキはまだ……」
「…悪いな、紅!任務行ってくれたんだって?」
「いいのよ、それよりガイに聞いたわ……サスケも……」
「あぁ、イタチの野郎、かなり酷くやりやがった……ナルトは大丈夫だったが……」
「………!…起きた?ミズキ?」
「…………ア…レ……また……ッ!?キャッ!?」
「っと、危ない!ベッドから落ちかけるとか……ミズキ、それでも忍?」
「ッ!?何で私がここで寝てるのよ!普通___」
「よく寝れたでしょ?」
「うっ………」
オレはアスマとミズキの瞳術の話をし、オレの行く予定だった任務を代わりに行ってた紅が部屋に入りって来ると、暫くしてミズキが起きた……ちょ、暴れると落ちちゃうよ?と顔を赤くして怒り本気で落ちかけるミズキの腕を掴み引き寄せるとオレの胸の中で固まるミズキに笑いが溢れた……大丈夫そうだね……ありがとう、ミズキ……。