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瑠璃色の瞳のその先に

第2章 葛藤


鬼鮫がイタチに従い残念そうに鮫肌を戻してる……イタチを捕らえたらサスケの復讐も止まるのに……ナルトだって命を狙われる事はないのに……でも今の私じゃイタチには……勝てない……。


「イタチ、ナルトを捕まえるなら先に私を殺りに来い!!全力で止める………絶対にナルトは渡さない!」

「………では、また… ミズキさん…」

「クソッ……」

「ミズキ、手が……」

「……ハハ……力入んない……干柿鬼鮫…なんて怪力……ガイが来てくれて助かった………」

「ミズキ…!カカシを!」


二人が姿を消した後、私が刀を落としガイが心配そうに覗いてくる……今、あの二人がナルトの所へ行ってもジラちゃまが居るから大丈夫……ッ!!紅に呼ばれてカカシの容態を見る……二人を追いかけるよりカカシの治療が優先ね……あの時、あの二人に気付いてたら……私のせいだ……。







「急患です…!…カカシ!?え?なんで?どうして!」

「ハルナ、どけ!個室何処が空いてる!」

「え……」

「アスマさん、508号室が!」

「了解、婦長!上忍以外は絶対に部屋には通さないでくれ!」

「カカシ、カカシ!!直ぐに先生連れて___」

「先生はいい、私が診てる……ハルナ…さんでしたっけ?ちょっと邪魔です……公私混同はやめて頂きたい……婦長さん、お湯とタオル、それから私の任務服の手配を!!アスマ、紅、アナタ達も診てもらって!ガイ、急ごう」

「はぁ?アンタ……待ちなさいよ!なんなの___」

「ハルナさん!ここは ミズキさんに任せなさい!アナタは仕事に戻って!」


私たちが病院に着くと医療忍者として働くハルナがガイに抱かれるカカシに近寄り取り乱し駆け寄って来る……私の術式の邪魔すんな!私はハルナを睨みつけながら口を開き、私に食い付く彼女を婦長が制し、私はガイと共に病室へ向かい、治療を行いながら婦長より受け取った自分の忍服へ着替えると鼻まで口布を伸ばし素顔を隠した。



「……あの女……」

「おい、ミズキがさっき居ただろ?何処に行った?」

「はぁ?508号室よ、てか、あっ……まっ……」


一番今の状況を知られたくない相手にハルナが苛立ちのせいで機密事項を伝えた事も知らず、また、苦しむ人が出る事を今の私は目の前の事に一杯一杯で、気付くことが出来なかった……。
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