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瑠璃色の瞳のその先に

第2章 葛藤


オレは暫くしてミズキの眠りが深いのを確認すると、静かに寝息を立てるミズキを抱き上げベッドへと移動した。


「……っ?……このクセ、小さい頃から変わらないね……コレ、離してくれないんだよねぇ?ま、オレも寝るか!てか、このクセ、可愛すぎでしょ!」

「……ん……」

「ゥ……生殺しだな……… ミズキが上忍として表に出るまで我慢しようと思ってたけど、タイムリミットは近いな……」


オレがミズキをベッドに寝かせ離れようとすると首元に引っ掛かりを感じ、ゆっくりその場を見ると小さい頃と変わらずミズキが服をしっかり握りしめていた。

オレはそのまま抱きしめた状態で横になると、ミズキがオレに擦り寄ってきて……ヤバいでしょ……苦笑いを浮かべ軽く天を仰ぎながらも優しくミズキを抱きしめて眠りに付いた。







「___ャ……ッ!………カア___ャア___」

「…ッ!?…ミズキ!ミズキ!!」

「ゥ……ハァ…ハァ……また……ハァ……ハァ……」

「ミズキ、落ち着いて、大丈夫……怖い夢でも見た?」

「アッ…ゥ……分から……ない……ただ……業火の中に幼い頃の私が居て………誰か…ッ!!?え!??カカシ!?なんで一緒フガッ!!」

「はい、はい、落ち着いてね、ミズキちゃん。まず、ここはオレの家、一緒に寝てるのはミズキのクセでオレの服を離してくれなかったから!昔からオレやミナト先生、クシナさんの服を寝ながら掴むクセあるからね?剥がすと起きるし!」

「……あ……ご、ごめん……私、寝ちゃった……?しかも…クセ……直ってないんだ……ホント、ごめん……迷惑かけちゃって……」

「大丈〜夫だよ!ほら、もう少し寝ていいよ、まだ眠いでしょ?」

「……う…ん……あり…がと……う……」


夜明け前、オレはミズキの魘される声で目を覚まし、無理矢理肩を揺さぶり起こすと、ミズキは息を乱し、震えながら虚な瞳で涙を流した……オレはミズキを強く抱きしめ背中を撫でると少しずつ落ち着き始め、状況を理解したみたい……慌てちゃって。

なんで私、一緒に寝てるの!?あ……私のクセ………なんでだろ……凄く安心する………ごめん、カカシ……もう少しだけ……と私はカカシの温もりに安堵し再び意識を手放した。
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