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瑠璃色の瞳のその先に

第2章 葛藤


オレが任務から戻り、報告と次の任務を貰いにアカデミーへと向かう途中、ミズキが病院から居なくなったと言う伝令が届いた……はぁ……ま、起きたら居なくなるのは分かってたけど……間違いなくらライトさんのトコに行ったね……ま、突き返されただろうけど……と呆れながら報告を完了した。


「確かに受け取った……カカシ、明日の任務だ!案件は多いが昼過ぎまでは休める様に調整しておいた」

「……ありがとうございます、では___」

「待て、カカシ」

「………なんでしょう、ホムラ様、コハル様?」


オレは調整してコレかと思う任務の束に呆れ返りながら、その場を去ろうとすると、ヒルゼン様の抜けたフォローしている相談役二人に呼び止められ、ミズキの話だと安易に想像でき、面倒くさそうに振り返り2人を見据えた。


「ミズキが病室を抜けたのは聞いてるか?」

「……ええ、里に戻った時に」

「そうか、ライトからも休むようにと追い返したと報告を受けたが大人しくしとる奴とは思えん」

「現に病室に戻る訳でもなく、家にも戻らず里内で行方知れずだ……この際、監視を付けようと思っておるんだが……心当たりはないか?」

「(監視なんか付けても無駄でしょ……)さぁ、何処にいるか見当もつかないですね?ライトさんが帰したなら、その内、家に帰るでしょう……ま、オレが見つけたらそのまま保護しておきますよ!」

「そうしてくれ!それからもう一つ、ミズキを表に戻したいと思っておる……ヒルゼンからも打診されておったが、尽く断りおって」

「ミズキの過去が過去じゃ、ミナトもヒルゼンも甘やかせ過ぎたんじゃろ……カカシ、お前にも言えるがな?」

「………で、オレにどうしろと?」

「「………」」

「ま、機会があれば、説得してみますが、ミズキ頑固なんで……良い答えは期待しないでくださいね」


…… ミズキの存在が明るみに出た以上、他里からの侵入も考えられない事もない……火影不在の今、表に出る上忍たちの顔を揃えて他里に牽制したいんだろーね………甘やかしただと?ふざけるな……オレは上層部二人の話に苛立ちを覚えながらも笑顔で対応し部屋を出ると足速にアカデミーを後にし、降り頻る雨の中、姿を消した。
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