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瑠璃色の瞳のその先に

第2章 葛藤


ミズキの奴、説教が終われば終わりって思ってんのか?はぁ……任務復帰だと?勘弁してくれよ……今までとは少し訳が違うんだよ……オレがミズキを睨み上げたら流石に怒ってんの気付くか?


「お前が心配するほどの事じゃねーよ!人手は足りないが暗部は優秀な奴らが揃ってるからな?特にロ班なんか、隊長以外、重症者は出てないからな」

「……ロ班以外の人手が足りないなら、いる方が良いかと?」

「……お前、その肩の怪我と半分も回復してないチャクラで何考えてんだ?……許可はしない、帰って休め」

「私では戦力にならないと?」

「今のお前じゃ、足手まといだ!任務に出たとしても単独も出来ねーからな?“任務しくじりました”で、死んだりしたら痛手だ!帰って休め!2日後出てこい!緊急の時は伝令を飛ばす、以上だ」


「……ライトさん、キツネの面、ください……割られちゃったんで」
 
「ミズキ、聞いてたか?人の話……面はやらねーよ!」

「ッ?……本気ですか?」

「本気だよ……今渡すと無理矢理任務に出るだろ?話は終わりだ、帰れ!オレも忙しいんでね?二日後、面は支給する……いいな?」


いつもと同じ調子で笑ってるミズキに、オレはかなり厳しめの言葉を投げた……そりゃ、驚くわな?
すまねぇ、ミズキ……そうでも言わないと聞かねーだろ?今のお前じゃ、里を護るために死にに行く覚悟しか見えないからな……少しの間だが、休め……身も心も……無理し過ぎるんだよ、お前は……。

……ライトさん、本気で怒ってたな……木ノ葉崩しのこの後に休暇なんて情け無い………足手まとい……結構効いたな……いつもと同じで何だかんだで復帰を許してくれると思ってたけど……今回ばかりは反論は許さないっていう空気……これ以上は無理か……。


「………分かりました……失礼します……」

「おー、休め、休め!!ゆっくり休め……二日後、万全な状態で出て来い!」

「……はい…」


私に優しい言葉を投げてくれるライトさんに頭を下げて部屋を後にし、アカデミーへと続く廊下を歩き、先程のライトさんとのやり取りに苦笑いを浮かべながら、雨が強まり出した夜の闇へと姿を消した………。
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