第4章 記憶
動かない身体で少しずつ後退りする先生を許さず、忍刀を右腿へ突き刺し動きを止めると冷ややかな眼で黒龍から貰った忍刀を先生の首筋へ向けた……。
「ぐぅ……レ……レンジ……アナ……タ……」
「先生、終わりだ……アナタは危険過ぎる……生きていれば、必ずミズキに危害が___ッ!ミトカっ!!?」
刀へチャクラを込め振り斬ろうとした瞬間、暗闇が暗転し燃え盛る景色へと戻り、龍宿展篶が解かれた事に驚きを隠せず、目を見開き、一瞬、振り返るとミトカが倒れ込んでいる姿に歯を食い縛った………くそ……ミトカ……クッ…大蛇丸だけでも殺___ッ!!
______ザシュッ!!
「___ッ!!?」
『…………悪いな、レンジ………』
「……ッ………ッ!?」
______ゴリュゴリュゴリュッ!!!
______ドサッ……
大蛇丸の首筋へ刃が当たる直前で刃が弾かれ、逆にオレの喉元へクナイより太い特殊な刃が捩じ込まれた……やっぱり……お前……だったか………面の下から覗かせる瞳…………オレは 面を付ける男の正体に気付くと顔を歪め、力無くその腕を掴むも面の男は冷ややかに口を開き、手を払いのけると刃を振り下ろし、オレは喉から左脇へと切り裂かれその場に倒れた……。
「大蛇丸、オレは姿を見られるわけにはいかん……もうすぐ増援が来る……ミナトだ……逃げるなら部下に連れて行って貰え……」
「クッ……分かったわ・・・・ありがとう、助かったわ?それにしても、ますます欲しい力ね?一旦引くけど必ず手に入れるわ…追手が捕まえてくれてたら良いけど……」
「………ああ…」
その後、仮面の男は大蛇丸と言葉を交わすと大蛇丸が先に待機していた部下に連れられその場を後にするとその場には血溜まりの中に倒れたオレとミトカが残った…… ミズキ……無事で居てくれ……増援が……もうすぐ……ミナトが着くから…… ミズキ……もう………抱きしめてあげる事が出来そうにないや……ごめんな……。