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瑠璃色の瞳のその先に

第4章 記憶


これ以上、時間はかけられない……オレはミトカの肩を抱き、二人で満面の笑みを浮かべ、もう一度ミズキを強く抱きしめた。




「「ミズキ、大好きだ(よ)!!」」




「ッ!?ヤダよッ!!黒龍、離してっ!!とーさま、かーさまぁあ〜〜……」



「黒龍、行ってくれ!!」




『……分かった!!行くぞ、ミズキ!』




「ッ!?とーさま、かーさまぁあ〜〜…… ミズキも……一緒にッ!!」




ミズキから離れ、優しくも哀しい笑みを浮かべ黒龍へ声をかけると黒龍はミズキを連れて移動を始め、ミズキの泣き叫ぶ声を背に、オレ達は大蛇丸の方へと足を進めた……。






「……無駄よ?龍香の敷地内には私の部下が待ち構えてる……ちゃんと忍として教育を受けてない子にはどうしようも無いわ?」



「…… ミズキは渡さねぇ……オレ達はただ死ぬために此処にいるんじゃ無い…… ミズキを未来を護るためにいるんだ!」



「それに、アナタはミズキに好かれないわ?優しくないもの!」



「ふふふっ、言うじゃ無い……もう、アナタ達はどうでもいいの……さっさと死_____ッ!?」










「〔龍宿展篶・空間無限創授!〕」









「ッ?何、コレは……?ち、力が……くっ……な、何を…し……た!?」





「先生はこの術を知るわけ無いですよね?龍香の秘術です……オレとミトカで作るオレ達だけの領域なんです……この空間に入り込むと忍術はもちろん体術、強力な精神力さえもに捻じ伏せただの非力な人になる……勿論、万が一、領域を逃れたとしても暫くはそのままだ……精神の弱い者達なら最悪は“死”だ……」




「くっ…そがぁ……」




「この術式は生まれ持って身体に刻まれる……けど、歴代の当主の中でもコレを使える者は初代様以外いなかったんですよ……龍神眼が完全じゃなかったから……」



オレ達は護られた芝を出ると再び大蛇丸と向かい合い、大蛇丸が攻撃を仕掛けた時、オレとミトカが同時に掌印を結んだ瞬間、辺りが闇へと包まれ、大蛇丸は脱力する様に膝から崩れ落ち、オレは静かに説明しながら近付いた……。
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