第4章 記憶
おかしい……結界を壊したのに増援がない……と言うことはやはり……悪い読みは当たるもんだな……ミトカも気付いてるみたいだ……さて、終わりにしよう……。
「もう無駄よ……レンジ、諦めなさい……アナタ達じゃ、私には勝てないわ……それとも増援でも待ってるのかしら……?一族は全滅……後はアナタ達とミズキちゃんだけ……さぁ、早くミズキちゃんを渡しなさい!」
「くくくっ!龍香 レンジ、龍香一族当主として大蛇丸、お前を___え…?」
オレ達は手を取り合い、龍香一族の中でも、初代様しか使う事の出来なかった術を発動させる為、不敵に笑みを浮かべ、先生への弔いの言葉を口にしようとした瞬間、大蛇丸の背後に現れた小さな影に驚き目を見開いた……。
「……とーさま?……かーさま!!どーしたの??ケガしてる!!」
「ミズキ……何で……く、来るな!!ミトカ、ミズキを!!」
「貴女がミズキちゃん……ふふふ……探す手間が省けたわね!」
「……ッ!!?……と……さ……ま………」
目が覚めたら、とーさまもかーさまも居なくて……お外が明るくて、二人の気配を感じたからお外に出たら、二人とも血だらけで……心配で駆け寄ろうとした……だけど、振り返って来た男の人を見た瞬間、大蛇に巻きつかれた様に動けなくなって……コワイ……コワイ……コワイ……助けて……恐くて……声も出なくて……息の仕方も忘れて、空気も出て居ない様な感覚でとーさまを呼んだ……。
「さぁ、私と行きましょう?」
「………ャ……」
「____ミズキッ!!?」
オレは黒龍のチャクラを使いミトカとミズキの下は急ぐも大蛇丸が出した複数の蛇手がミズキへ迫り、間に合わないと悲痛な叫びを上げた瞬間、雷光が蛇手達を貫き、久しぶりに見た閃光に眼を見開いた……。