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瑠璃色の瞳のその先に

第4章 記憶


龍香の集落の方角を見ると既に火の海に包まれており、怒りを抑える様に歯を食いしばり一族のチャクラを探した……やられた……ここはオレの結界があるからと過信してたな……バカかオレは……。



「ミトカ、アケルの治療をしたらミズキを連れて逃げろ………一族に生存者は……オレ達以外、もう居ない……」


「え……」


「……父…上が……大蛇丸と手を組み………だが、結局……」


「アケル、お前は気にすんな……お前を家に戻したのは動向を探るため……これは予想の範中だった……アケル、よく、生きて知らせてくれた……ここからはオレに任せろ!ミトカ、早く____」


「…ふぅ……私がレンジから離れると思う? ミズキには起きない様に結界を張った……私たち以外で解除出来るのはヒルゼン様だけ……アケル兄さん、今までありがとう……どうか、生きて?」


「ま、まて……レンジ…ミトカ……ッ!?」



いつか訪れる事だとは思ってた…… ミズキとミトカには生きていて欲しい……オレは淡い期待をしてミトカに逃げる様に言ったけど、そんな事する訳ないか……オレ達は二人で一つだからな……隣に立つミトカに観念して笑みを浮かべると二人で眠りに付くミズキの頬へキスを落とすと優しく微笑み、アケルの静止を無視しゆっくりとした足取りで手を繋ぎ玄関へと進んだ……。



「ミズキの誕生日なのになぁ……」


「ホント、ミズキ、楽しみにしてたのに……私たち、ミズキに我慢させてばかりだったわね?」


「……親として不甲斐ないな………」


「それでも、ミズキには生きて欲しい……真っ直ぐ、素直に……私たちみたいに愛する人と家庭を作って幸せになって欲しい……例え、そこに___」


「オレ達が居なくても…… ミズキの幸せが、オレ達の全てだからな?……あ?なんで死ぬ前提なんだ?らしくねぇな!それに、家族増やすんだろ?くくっ、ミトカ、オレ達、最強だよな?」


「ふふふっ!もちろん!!さぁ、久しぶりに暴れましょうか!」



外の喧騒とは違い、オレ達の間にゆっくりとした時が流れてる……何かを悟った様な……このひと時を大切にする様に……永遠に辿り着かなければ良いと思える扉の前に辿り着くと、互いに不敵な笑みを浮かべ、未来を繋ぐために扉を開いた……。
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