第4章 記憶
オレはそのままミトカを抱き、互いにシャワーを浴び終えると再び可愛い天使の様なミズキの頬を撫でて他愛無い話をしていた……こんな、ゆっくりした時間は久しぶりだな?
「なぁ、ミトカ〜?」
「ん?どうしたの?」
「二人目は男の子が欲しいな……オレ……」
「え?」
「そしたらさぁ、もう、ミトカは隠居して、ミズキとその子を育てんの!まぁ、今すぐは無理だろうけど、この大戦が終わったら……さ?」
「……そうね、ミズキも“____君”みたいな、弟か妹、欲しいって言ってたし!ふふっ!レンジには黙ってたけど!」
「ヤダっ!二人してオレに隠し事なんて!ククッ、早くその日が来て欲しいな……」
______ゴーン…ゴーン………
「あ、0時!!」
「ミズキ、お誕生日おめでとう!!優しい子に育ってくれてありがとう!」
「ミズキ、おめでとう!!生まれて来てくれてありがとう、愛してるぞ〜!起きたら、いーっぱい言ってやるからなぁ〜!!」
幸せな未来を見据え、照れながらミトカへ想いを伝えるとミトカは満面の笑顔を浮かべて応えてくれた……そう遠くない未来…… ミズキも喜ぶだろうなぁ〜……幸せに満たされた中、日付けが変わり、ミズキの誕生日を祝うと寝ているミズキも笑って、オレ達は笑い合いあった……。
「さぁて、今日は騒ぐ___ッ!?」
____ガシャンッ!!
「ッ!?な……ッ……アケル!!?」
「くぅっ!レン…ジ、ミトカ!……龍香の集落が……に、逃げろッ!!」
「アケル兄さん!?何がッ!?」
「お……大蛇…丸……だッ!ち、父上が……そんな…事より、すぐにミズキを連れて……」
幸せは音もなく崩れ落ちる……それも急に何の前触れも無く………
結界の上に更に結界が張られていたのか、急に村の異変を感じ取り目を見開くと、窓を割り血だらけでアケルが入って来て……“大蛇丸”……アケルの言葉に驚きを隠せず窓の外を覗いた……。