第4章 記憶
その後、いつもの遊び場に向かうその途中で、ミズキに三日間一緒に居れることを伝えると目を輝かせて喜び出し、オレ達も一緒に喜んだ……忍でなければ、一緒に居れることなんて当たり前の事なんだけどな……。
「それからなんとぉー!明日はミズキの6歳の誕生日だ!!!ミナトやカカシを呼んで盛大にパーティーだ!あっ!三代目も自来也様も来るぞ!!」
「ホント!?」
「ホントよ!!明日は母さま、料理に腕を振るうわよー!」
「やったー!!ミズキも手伝う〜!!でも、明日どーしよ、何しよー!!えっと、えっと!」
「はははっ!焦らなくても逃げないよ!!さぁ、今日は久しぶりに遊ぶぞー!」
ミズキの誕生日だけは何があっても一緒に過ごしていた……この子の生まれた大切な日だからな!!普段の忍としての闇の部分もミズキの笑顔があれば全て吹き飛ぶ……オレ達は久しぶりのゆっくりとした親子の時間を過ごし、楽しい時間はすぐに過ぎた……。
その夜、ミズキは一日中はしゃいだ反動で、ご飯を食べ終え、寛いでいたオレの腕の中で深い眠りに付き、オレ達もベットへと移動した。
「ミズキ、疲れちゃったのね?明日は誕生日なのに」
「ずっと遊んでたからな?明日はもっと凄いかも!」
「……レンジ、このまま、ずーっとミズキと一緒に居たいわね…」
「いれるさ……けど、オレ、ミズキが好きな男連れてくるのとか無理かも!」
「ふふっ、案外、もう側にいるかもよ?」
「……オレか?」
「ミズキ相手でも嫉妬しちゃうわよ?」
「ははは、冗談だよ!オレはガキの頃からミトカ一筋だから……でも、時々思うんだ……オレがミトカを連れて行かなければ___」
「レンジ、私はね、子供の頃からあの家がこの一族が窮屈だった……アカデミーでレンジに会って、初めて心の底から笑えたのよ……だからそんな事言わないで……私、レンジとミズキが居て、とっても幸せよ?」
「ミトカ、ごめん……ありがとう……オレも幸せだよ!オレがお前達もこの幸せも必ず護るよ!」
オレ達はミズキの寝顔を見て幸せを噛み締め、オレはミトカを抱き寄せると、幸せを護ると誓うようにキスを落とし、互いに強く抱きしめ合った。