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瑠璃色の瞳のその先に

第4章 記憶


ミナトに話した内容はカカシにも聞かせていた……オレがカカシの記憶を封じて一年も経たないうちにサクモが自ら命を絶った………自慢だった息子を置いて……カカシは記憶を封じたあの日と同じ目でオレを見てる……これ以上、身近な、気を許せる人間が居なくなるかもって言う不安の現れかな……?



「……レンジさん……アナタとミトカさんが居なくなれば、ミズキが哀しみます……だからっ!?」


「カカシは優しい……いや、良い男だな?安心しろ!オレ達は簡単に殺られたりしない……お前はサクモの忘れ形見だ……それにオレはカカシを息子の様に想ってるんだよ……だからミズキを任せられる……けどな、これだけは忘れないで欲しい……」


「……え?」


「サクモは立派な木ノ葉の忍だった!里の全員が敵になろうとオレはサクモを誇りに想ってる!きっと、オレには……出来なかった決断をサクモはした……それはいつかカカシにも分かる日が来るよ!それにオレは“木ノ葉の白い牙”と肩を並べた忍だぞ〜?ミズキやカカシを置いて簡単に死なねぇ〜よ!」


「レンジさん……フッ……約束ですよ!」



オレはカカシの頭を撫でながら大切な親友を思い出し、サクモの死後、掟を頑なに守るカカシが……いつかサクモがとった行動を理解し父親を誇りに想える日を見据えた……きっとそこにオレはいない……満面の笑みを浮かべて肩を組むと安心した様に表情を崩した……。




「…ふぇ……ん……ッ!……と、とーさまぁ〜!ごめんなさい〜…… ミズキ、とーさまの事、キライじゃない……大好きなのに……ごめんなさい……」


「おはよ、ミズキ!とーさまもミズキが大好きだよ!ごめんな、寂しい思いばかりさせて……ごめん……」


「とーさまも、かーさまもミズキが大好きよ」


「うわあぁぁぁ〜ん…… ミズキも大好き!!」



カカシと話す途中、ミズキが目を覚まし、泣きながらオレにしがみついて来て……何度も何度も謝って……謝るのはオレの方なのに……ごめんな………オレとミトカはミズキを強く抱きしめ、寂しさを埋め尽くすかの様に優しく笑みを浮かべた……。
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