第68章 紅の修学旅行 鮮紅編5
貴方side
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1506号室のドアベルを押すと、ドアが開いて昼間と同じ格好をした鞍知さんが顔を出す
景子「いらっしゃい。あら…連れて来るの、その子だけじゃなかったのね」
新一「すみません。会うって話したら来たいって言うので…」
園子「どーも」
新一「まずかったですか?」
景子「ううん、全然。にぎやかでいいんじゃない?」
世良「暗号なら任せなよ!」
園子「あ、この子も探偵なんです。女子高校生探偵!」
景子「へぇー、頼もしいわね」
蘭「あの、部屋でも帽子被ってるんですか?」
景子「ああ、これ?映画の撮影中に転んでタンコブが出来ちゃって…」
貴「もしかして…今週末に封切りする映画の撮影…」
?「そうそう、『紅の修羅天狗』!」
背後の声に振り向くと、いつの間にか三人の男性が
貴「……井隼森也さんですよね?」
井隼「え、君みたいな美人に俺の事知ってくれてるんは嬉しいなぁ。主演の俺が見所の時代劇ファンタジーだぜ?」
?「いやいや、この映画の見所は監督の私の演出だろ?」
蘭(この人は、映画監督の馬山峰人さん!)
?「いやいやいや、この映画は僕の音楽が売りのはずだけど…」
貴(作曲家の阿賀田力さんまで…)
井隼「何言ってんだ。主演の俺があっての…」
馬山「違う違う。映画は監督のものって昔から…」
貴/新一(マジで有名人ばっかだな…)
有名人だらけに、驚く私達である
景子「そう、彼らが私の大学時代からの悪友よ!」
新一「それで?暗号っていうのは…」
景子「ああ、そうだったわね。脚本家の西木君が持ってるから、これからみんなで彼の部屋に行きましょ!」
★★
1502号室
西木「ああ。これが先週私の所に届いた暗号だよ」
新一「お預かりします」
西木「その暗号が入っていた封筒には、干からびたヤツデの葉と同封されていてね…」
貴「この暗号の頭に付いてる黒い四つの四角って、分かったりしません?」
井隼「それなら、その暗号を考えた出栗って奴のマークだよ」
阿賀田「アイツ、ノートやバッグにもそのマーク入れてたね」
世良「なら、その出栗って人に聞けば暗号の意味がわかるんじゃ…」