第55章 心のこもったストラップ5
貴方side
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それから千槍町の落し物センターに着き、ストラップのことを尋ねると、駅員さんがすぐに持って来てくれる
駅員「ほら、このストラップだろ?」
貴「……あれ、これって……真田さん…」
歩美「怜花お姉さんの言う通り、違うよ!」
元太「真田じゃんか!」
光彦「落としたのは、比護選手のストラップです!」
駅員「え、違うのかい?」
落とし物にあったのは、比護さんではなく真田さんストラップだった
コナン「ねぇ、それを届けに来た人って、この人だった?」
スマホの写真に写った男性を、駅員さんに見せる
駅員「いや、もっと若い男の人だったよ」
光彦「どういうことでしょうか…?」
安室「もしかしたら…ちょっといいかい?」
コナンのスマホを手にとって、写真の男性を見る零さん
安室「このスマホに映ってる男性は、傍にいる男の子の父親のようだから、君たちの友人が落とした比護選手のストラップを息子が落とした真田選手のストラップと勘違いして拾ってしまったんじゃないかな?熱心なサポーターじゃないと、皆同じストラップに見えるだろうからね」
コナン「つまり、その息子さんが落とした真田選手のストラップを誰かが拾ってここへ届けてくれたってわけか」
貴「じゃあ、比護さんのストラップはまだその親子が持ってる可能性が高いね」
光彦「じゃあ、この親子を探さなきゃいけませんね…」
歩美「でも、どうやって探すの?」
元太「名前も分かってねぇのによ」
安室「まぁそれは、僕の車に戻ってから考えようか」
零さんの言葉に子供達は返事をして、落し物センターを出る。
けど、元太君が思い出したかのようにセンターの中に戻る
元太「すいません!そのストラップと一緒に、バッジとか届いてなーい?」
駅員「バッジ?いや、届いてないけど…」
元太「そっかぁ…、ありがとー!」
戻ってきた元太君はガックリと肩を落とす
貴「探偵バッジ、落としちゃったの?」
元太「おう…いつの間にか、無くなっててよ…」
…まさか、それも電車でかな…?
?「…」
貴「……?」
ふと、視線を感じて振り返ると、誰かが見ていたような気配を感じた……が、誰も居なく気のせいかと皆の後を追う