第54章 心のこもったストラップ4
貴方side
コナン「昴さん!」
沖矢「今日は、先日煮込みが甘いと不評だったカレーを、リベンジの意をこめておすそ分けに来たんですが」
哀に言われ、鍋を持ちながら入ってきた
コナン「沖矢さん!お願いが…」
沖矢「?」
コナンは、哀が落としたストラップを取りに行きたいから車を出して欲しいと頼む
沖矢さんはちらっと、哀の様子を確認したあと、眉を下げた
沖矢「なるほど…彼女は行かないんですか?」
貴「まぁ、…かなりショックだったみたいで」
沖矢「残念ですが、車はこの後使う用があるので…」
子供達「ええー?!」
車を出せないことに、子供達はショックを受ける
沖矢「でも、この家のそばに見慣れた車が停まっていたから、彼に頼めばいいのでは?」
貴「…見慣れた車?」
沖矢「ええ。怜花さんは知ってるでしょう?白いRX-7を」
貴「!!」
その車が誰の車かすぐに分かる。隣に居たコナンも分かったみたいだ
コナン達が、外に向かった為私も追うように向かう
★★
家を出ると、やっぱり前に停まっていたFDに乗るのは零さん
光彦「ここで何してるんですかー?」
安室「眠くなってきてしまって、少しここで仮眠を」ニコ
…100%嘘だな…
沖矢さんが、赤井さんと知ってからは都度監視してるみたいだし…
安室「君達こそ、どうしたんだい?」
コナン「友達が落としたストラップを、これから千槍駅まで受け取りに行くんだけど、車で送ってくれない?」
子供達「お願いします!!」
コナンの言葉に続いて、子供達が頼み込む
貴「あの、私からもお願いします」
安室「……貴方からも頼まれては、断れませんね」
子供達「!」
そのとき、隣に来た沖矢さんが私に話す
沖矢「でも、この車だと子供達4人と怜花さんを乗せたら狭いのでは?怜花さんは、皆さんが帰ってくるまで私と一緒に待っていませんか?」
貴「え…」
安室「いえ、怜花さんも連れて行きます。歩美ちゃんが怜花さんの膝の上に乗れば、全員乗れます」
即否定する零さん
安室「さぁ、乗ってください。行きましょう」
助手席に乗り込んで、この間みたいに歩美ちゃんを膝に乗せる