第16章 仲の悪いガールズバンド2
貴方side
安室「貸して」
園子「え…」
零さんはそのまま園子の元に行き、持ってるギターを受け取る
ピックを持った手を弦に持っていき滑らせる
♬♪〜〜〜
出だしはとても力強い音、それに…その後に続く彼の演奏に、私達は驚愕する
コナン「う、うま…」
貴「…うん…」
演奏を聞きながら呆然と呟くコナンに、同じく頷く
組織時代に、ヒロさんや赤井さんとやっていた事は知っていた。
そのカッコイイ姿や、指から奏でられる現役ギタリスト顔負けの演奏に惹きつけられる
ジッと零さんを見てると、目が合い軽く笑みが浮かぶ。
演奏はフィナーレへ入り、終わりを告げた
安室「まぁ、この子達もちょっと練習すれば…このぐらい弾けるようになりますよ」
男のバンドマン達は、零さんの上手さに苦笑い。
その後、ギターを受け取りながら急いで金を払い店を去る
安室「どうでした、怜花さん?」
貴「本当に凄かったです!ギタリスト顔負けでした!」ニコ
安室「……貴方に言ってもらえると嬉しいですね」
コナン「…」ムカッ
私が褒めると嬉しそうな表情をする零さん、その下ではコナンが苛ついた表情をしてるのは気付かないでいた
それから、零さんの技術に感激した園子は彼をギターとしてチームに入れようと頼む
けど、組織の事もあり目立つのが無理な零さんはある提案を出す
安室「練習なら見てあげられますが……あ、これから貸しスタジオに行って少しやってみます?」
園子「いいねそれ!」
蘭「やろやろ!」
零さんの提案に、2人は乗り気だった。
けど、真純だけは何かを探るように零さんを見つめている
世良「なぁ、アンタ」
真純が不意に口を開く、見ているのは零さん
世良「…ボクとどこかで会ったことないか?」
安室「……いえ?今日が初めてだと思いますけど…?」
世良「…」
探るような視線を送る真純に対し、零さんは何でもないような態度を取る。
意味深な会話に蘭と園子は首を傾げ、私とコナンは静かに見ていた