第19章 【第三幕】月を渇望する太陽
社員寮の入り口を出ると、紫色の髪が朝日当たって輝いているのが目に飛び込んできた。
相変わらず綺麗な髪の毛だなぁ…どこのシャンプー使ってるんだろ。そもそもダンデってシャンプーにこだわりとかあるのかな? キバナ様は絶対決まったやつを使ってそう----どこのシャンプー使ってるんですかって聞きたいけど、さすがに変な人すぎるよね…落ちつけ、す----は----…でもやっぱり何使ってるか聞きたいな。
「おはようございます、ダンデさん」
「おはよう、!」
私は考えてきたことを頭の片隅に押しやって、ダンデに声をかけた。
太陽のような笑顔で振り返ったダンデは、本当にお日様のようだ。今日も笑顔が眩しくて目を細めてしまう。こんなにキラキラエフェクトかかってたっけ? きっと朝の日差しを浴びてそう見えるだけだ。
でもおかしいなぁ--ダンデのマネージャーさんの話じゃ、ダンデはよく寝坊して大変だから起こしてあげてって言われてたけど、この一週間、ダンデが遅れてくることなんてない。むしろ私より早く宿舎の下で待っててくれてる。
きっと私に迷惑かけないようにしてくれてるのかな? 寝坊して慌てて仕事に向かうダンデも見たかったな----なんて本人に言えないけど!
私たちはローズタワーに向かって歩き出した。
「仕事がんばりましょうね!」
「今日も君は気合が入ってるな」
「もちろんです!任された仕事はきっちりこなします」
ふんす、と気合が入っている私を見たダンデは、口元を緩ませて笑った。
「まったく、頼もしいマネージャーだな。でも、無理はしないように。君はがんばりすぎるきらいがある」
「そ、そんなこと…」
ダンデから私は目を逸らした。だって早く仕事覚えたいし!引き継ぎしてもらったけど、覚えることが何気に多いんだもん!ダンデの仕事のスケジュールも管理しなくちゃいけないし、企画やコマーシャルの話とか、とにかく予想以上にダンデが忙しすぎるっ!!!