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〖進撃の巨人〗Raison d'etre ─贖罪の贄─

第6章 訓練兵団


「悪いな、あれは癖みたいなものだ」

悪びれた様子も無く平然と言ってのけた男に呆れ気味にため息をつく。

「匂い嗅いで、鼻で笑うなんて変な趣味ね。
ところで、ここにいるって事はあなたも訓練兵?」

「あぁ、俺はミケ。
ミケ・ザカリアスだ」

「私はジルよ。
ジル・ラディウス。
他に用が無いなら、もう行くわ。
誰彼構わず匂いを嗅ぐことはやめておく事ね、良い気はしないから」

そう言い残し今後こそ、その場から立ち去った。





ミケと別れたジルは部屋に戻る気にもならなかったので、辺りをブラ付き、夕食の時間まで適当に過ごした。
その後、夕食の時間になった為、食堂に行き、誰かと話すことも無く一人で黙々と食事を済ませ、食堂から出ていき部屋へと戻った。


部屋へ戻ると、同室の彼女たちはまだ食事の最中なのか部屋には誰もいなかった。
先程の紹介時に気まづくなってしまったので、戻ってきたら一言詫びをいれなきゃなと思っていると、食事を終えた同室の子達が戻ってきた。
その中に自己紹介をしよう!と言い出してきた子が居たので、その子に話しかけた。


「あの、さっきは変な空気にしてごめんなさい。
私、あんまり人付き合い得意ではなくて」

「そうなんだ!
こっちこそごめん!
遊びにここに来たわけじゃないのにはしゃいでたよね…」

自分が謝ってたのにいつのまにか、相手も謝罪してきた事にジルは驚く。

「えっと、ジルで良いかな?
私はさっきも紹介したけど改めて、 ユリアナ・アーレンスよ。
ユリアって呼んでね」

「わかった。
皆もさっきはごめんなさい。
これからよろしく。
私のことはジルって呼んで欲しい」

ジルは同年代の同性の子と過ごしたことがなかった為、接し方がギクシャクしているが、ツンケンしてても今後良くないと思い、改めて紹介をした。
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