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〖進撃の巨人〗Raison d'etre ─贖罪の贄─

第13章 変革の一翼


「総統、先日お願いした件はいかがでしょうか?」

「ん?あぁ、君らが地下街で行う作戦についてだね。
憲兵団へ話を通しておいたよ」

「ありがとうございます」

「しかし、いくら立体機動に長けていても地下街のゴロツキが壁外調査の役に立つかね?」

ザックレーは数日前にエルヴィンから聞かされた地下街のゴロツキを捕獲するという作戦を懸念していた。

「総統、先日偶然この目で見ましたが侮れない腕前だと思いました。
特にリーダーらしき男は調査兵団のベテランを凌ぐレベルかと」

エルヴィンから聞くゴロツキの腕前に興味を示したザックレーは素直に感心した。

「ほぅ、それは凄いな」

「少しでも可能性がある者は全て今期の壁外調査へ投入してみるつもりです。
まずは──近いうちに接触を図ります」



そして数週間が経ち、現在に至る。

「そろそろ奴らが活動する時間だ。
抵抗は激しいものになるだろうが、なるべく負傷させないよう捕獲を試みてくれ」

エルヴィンの言葉に三人は頷く。
エルヴィンに請われて地下街のゴロツキを捕獲する作戦には、エルヴィンを始め、ミケ、ローエン、ジルが参加する。
調査兵団の中でもトップクラスの立体機動の使い手達だった。
そして三人ともエルヴィン率いる第一分隊に所属している者でもあり、エルヴィンの意図を深く理解している者たちだった。


それからあまり時間が経たないうちに、エルヴィン等が潜む場所の上空を 数体の立体機動によるガスが放出したエアー音が響く。
四人は目配せをして散開した。






「おい、追っ手だぞ!!」

地下街のゴロツキの三人の内の一人、ファーランが追っ手に気付き、前を行く二人に知らせた。
リーダー格の男─リヴァイは迫る追っ手を確認するべく後を振り返った。
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