第9章 アルカホリック・ドリーム
気が付くとわたしは自宅のベッドで寝ていた。
またやらかしてしまったのか。
お酒を飲むのは楽しいがこういう事がある度に恥ずかしくなってしまう。
「おはよう。目が覚めたかね」
橘ジンが優しく声をかけてくれた。
「おはよう橘ジン。迷惑かけたみたいでごめんね」
「気にしなくて良い。夫婦は支え合うものだろう?私に何かあった時には君が私を助けてくれればそれで構わないよ」
橘ジンはわたしを抱きかかえてキスをした。
「朝食が出来ておりますよ姫」
「姫にしてはちょっと質素な朝食だね」
「そうですか。では追加で何品か作りますので買い出しに行って参ります」
「もう!冗談だって!」
「私こそ冗談でございますよ」
わたし達は顔を見合わせて笑った。