第4章 Episode:04*
「……明日とかどう?夜。……あ、でもテスト近いんだっけ」
「、あ、いやっ…!近いのは近いんだけとわ、その、昨日ばっちり頑張ったから、えと……」
大丈夫、だよ。
嬉しい申し出に、気が付いたらそう答えていて。
嫌悪感でいっぱいになりながらも、やっぱり一緒に居たいという欲求に勝てずに彼女のやさしさに甘えてしまった自分に更に嫌気がさしたけど、ちらりと野薔薇ちゃんを伺い見れば、野薔薇ちゃんはまた嬉しそうな笑みを湛えて私を見つめていて。
嬉しいのは私の方なのに、と不思議に思ったけど、野薔薇ちゃんが嬉しそうだとやっぱり私も嬉しい。
たくさん、嬉しい。
距離を取っても、何の意味もなかった。
どんなに否定しようとしても、忘れようとしても、どうしたって同じところに引き戻される。
私は、野薔薇ちゃんのことが大好きなんだ。
そう改めて思い知った、久々の再会だった。
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