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[BLEACH] 世界を超えて

第7章 恋心




 熱烈なラブシーンが繰り広げられている頃、恋次は六番隊に居づらくなって外をぶらついていた。
 一般執務室では、きっとフラれた湯川がブルーになっているのだろうし。
 隊長執務室では、今頃壮大な告白シーンが繰り広げられているだろう。

「あー…すげぇ霊圧だったな、隊長」

 刺すような霊圧を思い出して、恋次は身体を震わせた。
 ふと、見知った霊圧を感じて、恋次は少し考えるとそちらのほうへと歩いて行った。

 角を二つほど曲がると、そこにはルキアの姿があった。

「よぉ、ルキア」
「恋次か。こんなところでふら付いていていいのか」

 眉を顰めるルキアに、恋次は苦笑した。

「今は緊急退避中だから、いいんだ」
「緊急退避? ったく、訳が分からん」

 ぶつぶつと文句を言うルキアに、恋次は聞いてみたくなった。

「なぁ、ルキア。美穂子のこと、聴いてもいいか?」
「美穂子姉様のことを?」
「―……え”、なんで姉様?」

「なぜって、兄様の未来の花嫁だろう」
「え”ぇ!?」

 当然だ、と胸を張るルキアに恋次は意味が分からなくなる。
 先ほどの様子では、二人が付き合っているとは到底思えない。

 白哉は確実に美穂子にそういう感情を持っているだろうことは、先ほどの一連の流れで理解できたが。

「恋次、突然なんなのだ」
「あー…いや、その。実はな…」

 恋次は訳が分からなくなってきたので、とりあえずルキアに先ほど起こったことの話をすることにした。
 すると、ルキアの目はどんどん輝いていく。

「誠か!ならば、今日は赤飯だなっ」
「んだ、それ…」

「馬鹿者!これで兄様と姉様は正式に恋人同士になるわけじゃないかっ!これで堂々と姉様と呼べるな」

「ってことは、今まで片思い?」

「―…そうともいうな。兄様の一方的な片思いかどうかわからなかったが、そういうことなら両思いであったのだろう!」

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