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[BLEACH] 世界を超えて

第5章 十番隊との出会い


 意外に、冬獅郎との昼休みは楽しかった。
 白哉との会話で慣れているせいか、話題の提供タイミングだとかは近しいものがある。
 若干、白哉よりも言葉多めということもあり、冬獅郎との会話は楽しかった。

 試作品の仕出し弁当も非常においしい。
 女性を意識しているのか、野菜を中心に使われていて、見た目も華やかだ。
 味も上品な和食で、美穂子は白哉の家で出てくる食事にとても似ていて食べやすかった。

 強いていうなら、量だろうか。
 かなり種類多くあるので、各量は少量でいいと思う。

 そんな感想を聞いて、冬獅郎はメモを取る。

「っと、そろそろ時間か。わりぃな、つき合わさせて」
「いいえ!楽しかったです」

「そうか。今日は定時後に朽木んとこまで送ってくから、待っててくれ」
「え!? い、いいですよ!そんな!」

「朽木と約束してるんだ、送らせろ」
「……わかりました。じゃあ、今日だけですよ?」

 美穂子は眉を顰めて小さくため息をついた。
 隊長に死神でもない自分を家まで送らせるなんて、ありえない。

 それでなくても隊長と言うのは忙しいのだ。
 白哉も毎日非常に忙しそうに仕事をこなしている。
 きっとそれは、この小さな隊長も同じはずだ。

「今後のことは別途相談だな」
「もう…。日番谷隊長って頑固なところ、あるんですね」
「そうか?まぁ、それくれぇじゃねぇと隊長なんてやってられねぇからな。まぁ…口は悪いほうだと思う分、部下との会話には気を使ってるつもりだけど」

 冬獅郎は苦笑を浮かべると、悪ぃな、と言いながらソファから立ち上がった。
 美穂子も同じように立ち上がって、湯呑を片付ける。

「絶対、Sですね」
「えす?」
「いえ、なーんでもありません。仕事に戻ります」
「あ、あぁ」

 首を傾げる冬獅郎に背を向けて、美穂子は書庫へと戻った。
 




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