第5章 十番隊との出会い
乱菊の後についていくと、執務室の隣に書庫があった。
「ここが、うちの書類を取っておくための書庫よー。ちょっと暗いから足元気をつけなさいね」
「へぇ…結構、綺麗に片付いてるのね」
美穂子が知っているのは六番隊の書庫だけだが、それと比べてもかなり管理が行き届いている。
最近は六番隊の書庫整理も美穂子が行っているため、かなりみられるようになったが以前はひどいものだった。
隊長である白哉は几帳面なタイプだが、何せ忙しくて書庫管理などする暇などない。
一方副隊長である恋次は雑なのか、書類の管理がずさんであったこともあって、六番隊の書庫に入った書類は探すのが大変だったのだ。
けれど、十番隊の書庫はそれに比べるまでもないほど、かなり整理されているのが窺える。
分類もされているし、年代別に並んでもいる。
「時々、隊長とか私とか…整理するんだけど、忙しいと出来なくて結構…最近のは放置されちゃってるのよね」
あはは、と笑って乱菊が指差した先には、分類前の書類がもっさりと箱に盛られていた。
それをみて、美穂子は苦笑した。
なるほど、年に数回…この隊では一気に整理をしているのだろう。
忙しいとは聞いていたので、それもそうかと納得してしまう。
「ということは、ここの整理が私の仕事ってことか…」
「そうね、処理された書類が大量に毎日出るから、それを分類して書庫の整理をお願いしたいのよね。あ、もちろん整理できたいない、これも」
乱菊が指さす書類をもう一度見て、美穂子は笑いながら頷いた。
「じゃあ、詳細は後でね。えーっと、後は処理済書類の場所なんだけどねぇ」
そういいながら、執務室へと歩いていく乱菊を美穂子は追った。
「この箱に終わったものが入るようになってるの。各席官が作った書類とか、まだ隊長や私が見ていない書類はこっちの未処理箱。だから、美穂子が整理すべき書類はこっちの処理済よ」
「処理前の書類分類はやらなくていいということ?」
「今のところは、大丈夫。隊長が様子を見ながら、追加指示するかもれないけどね」
「わかったわ」