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[BLEACH] 世界を超えて

第1章 ありふれた日常


尸魂界side

 尸魂界に平和が訪れた。
 藍染との戦いを終えて、現世では死神代行の力が喪失したりとバタバタしていたが
 ―…ようやくそれも終止符が打たれたのだ。

 朽木白哉はゆっくりと六番隊舎へと向かっていた。
 屋敷から隊舎まで徒歩でいける距離と言うこともあって、白哉は毎日徒歩で出勤している。
 天気の良い日は特にいい散歩にもなり、白哉はひそかにこの時間を好いていた。

 歩きながら辺りを見回せば、朝の鳥のさえずりが聞こえてくる。
 そういえば、つい先日まで見かけた修繕の大工達がいなくなったことに気づいた。
 様々な戦いで破壊された瀞霊廷は、時間の経過と共にようやく元の姿へと戻ったのだろう。

「おはよーございますっ、朽木隊長!」

 背後から聞こえた声に、白哉は足を止めて振り返った。
 そこには―…紅い髪の自分の副官と、妹がいた。

「おはようございます、兄様」
「―…おはよう」

 にこっと笑う妹―…朽木ルキアのあいさつに答えた。
 そういえば、今朝はルキアの姿を屋敷で見なかったことを思い出した。

「今日は夜勤だったのか」

 白哉が問いかけると、ルキアはこくりとひとつ頷いて見せた。

「はい。帰ろうとしたところで、そこで恋次に会いまして」
「眠そうだったけどなぁ、お前」
「うるさいぞ。まったく、兄様の前で…お前は」

 ぶつぶつと文句を言うルキアに白哉は小さく息をつくと、恋次のほうを見る。

「恋次。朝の訓練、遅れるぞ」
「え、あ!じゃあ、俺!先に行きます!」

 白哉の言葉に慌てて恋次は六番隊舎へと走り出す。
 それを呆れたようにルキアは見送った。

「―…ったく、もう少し早く起きればいいものを」
「昨日は虚討伐に向かったから、疲れているのだろう」

 白哉がそういうと、ルキアは思い出したように白哉を見上げた。

「兄様」
「なんだ」
「先ほど決まったのですが、二ヶ月ほど現世勤務となりました」
「-…そうか。心してやり遂げろ」
「はい。一護もいますので大丈夫かとは思いますが-…気を引き締めます」


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