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あなただけには敵わない

第13章 すれ違い


チュ…チュ…

「さすがに風呂ん中だとゆいな色気増すね」

「えへへ嬉しいなぁ…もっと好きになってくれた?」

「うん、どんなゆいなも世界一可愛いし好き」

「私も、カルマが世界一好き〜」

本気で好きだよ

恋とかよくわからなかったけど

今ならよくわかる気がする

「カルマなんか筋肉増えた?」

「え、そう?」

「あれ?気のせいかな?でもなんか前より筋肉ある気がするような…」

出会った頃は細いなーくらいだったけど

今は程よく筋肉ついてきてるよ

このままいくと綺麗な細マッチョになりそう

「かっこよくなったね」

「そう?でもゆいなに好印象ならなんでもいいや、ゆいなも年々可愛くなってきてるよね、これ以上モテないでよ」

「モテたことないよ?」

告白なんてほとんどされないし

「モテてるよ、ゆいなが思ってる以上に男はみんな狼でゆいなのこと狙ってんの」

すると

カルマは

ガバッと勢いよく抱きついて

お風呂の中で小さく私を揺らした

「きゃー!!あははなになにカルマ狼になったの?」

「そーゆいなを狙う狼」

カブッと

肩を噛まれた

「ひゃあっ…か、噛んだぁ」

「お腹減っちゃってつい食べちゃった、もっとゆいな食べたいな〜」

「そ、そーゆーのはお風呂出てから…」

「うん、わかってるよ、俺は無理やり襲わないから」

「知ってる」

チュッ

「カルマが優しいの私がいっちばん知ってる!」

「うん、ありがとう」
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