第2章 自由の羽
それから私は天気がいい日は毎日あの場所へ行った
お互い学年と名前しか知らないし
クラスまで探そうとしない
だってここで会えるから
雨の日は会えないのとか
寂しいけどそれもいいかなって思っている
「昨日はどこにいたの?」
「サボってた」
「そんなこと許されるの?」
「うん、俺優秀だからね」
「そうなんだ、すごいね」
カルマくんたら話しているうちに
やっぱりこの人は
自由にどこへでも飛んでいくんだって思った
それが羨ましくて
憧れで
理想で
私はカルマくんのそばにいたいと思った
「じゃあまだ寄り道したことないの?」
「友達できないから…したいけどできないの」
「今度俺と出かける?今日でもいいけど」
「えっ!?」
「あ、嫌ならいいけど」
「ううん!嬉しい!!行きたい!行きたいです!!」
「どこか行きたいところある?」
「え、えっと…うーんと…」
思い浮かばない
普通はどこにいくんだろう