第4章 学
教室のドアを開けると中に男の子と女の子がいた。
「…ぁー」
ドアの隙間から顔だけを覗かせながら様子を伺う。
中には悟と同じぐらいの背丈のお団子をした男の子とボブカットの可愛い女の子がいた
だけどその女の子は何故かタバコを吸っていた…。
あ、男の子の方はピアスが空いてる…。
「(や、やんきー…?)」
中に入らない私に疑問を抱いた悟が
「入んねぇの??」
と私の後ろから腕を伸ばしてドアを開けた
ガラガラ、という学校のドア特有の音に中の2人がこちらを見た
「どーも」
悟はスタスタと4つならんでいる机の左から2番目の椅子へ座った
「あっ、ちょ…ど、どうも」
ペコペコしながら私は教室に入ると女の子に腕を引っ張られた
「ん〜女の子が1人じゃなくてよかった〜!!」
「むぐっ…く、くるしい…」
ぎゅっと抱き締められているとお団子の男の子が
「硝子、苦しそうだよ。それに自己紹介もしないで抱きしめるのはどうかと思うよ」
にっこりと人当たりの良さそうな笑顔を浮かべている。
「あぁ、私は夏油傑。傑で構わないよ」
「アタシは家入硝子、硝子でいーよ。あ、でもあんたは知ってるよ五条悟でしょ?」
硝子と名乗った女の子は机に組んだ足を置いている悟に向かって言う。
「俺やっぱ有名じゃん」
悟は掛けてたサングラスを外して2人をちらりと見ると直ぐにサングラスを戻した。
硝子ちゃんはさほど興味がない様で私の方を見る。
まるで「あんたの名前は?」と言いたそうな目をしている。
「…あ、えと私は。」
「ね、ふんふん。女の子同士仲良くしよーな」
頷きながらも硝子ちゃんは私のことを抱きしめて離さなかった…。、