第2章 MEN
男の人が怖い。
つまりは男性恐怖症であろう。
慢性的な暴力か、性的に嬲られたのか、女性として差別の対象にされていたのか。
ひと口に男性恐怖症といっても原因は色々ある筈だ。
彼女を安心させるには、まずはその根本的な問題を解決させる必要がありそうだ。
かと言って、無闇に探り込んでも彼女を更に傷つけるだけだろう。
ヒロのことを、1番に考えなくては。
彼女――ヒロこそが、1番大切なのだから。
「あのさ…私になにが出来るか分からないのだけど、何があったのか、話せるかい?」
「……」
「あ、いや、無理そうなら、無理しなくてもいいんだけどさ」
「……あなたになら…ハンジさんになら、大丈夫です」
そうしてぽつぽつと、その唇から彼女の過去が紡がれ始めた。