第5章 sweetかbitterか[オール夢]
■ローの場合
ベポ[キャプテン!ユフィが全然部屋から出てこないよ!倒れてないかなぁ…おれちょっと部屋の様子見てくる!]
シャチ[お前空気読めよ!明日何の日か知らねぇのか?バレンタインだよバレンタイン]
ベポ[え?ホルスタイン?]
とりあえずベポの頭を2、3発殴ってはバレンタインの事を説明するシャチと殴られ落ち込むベポ。
ペンギン[そういやもうそんな時期か…ユフィのチョコ美味いんだよなぁ…。そういやキャプテンどこいったんだ?]
[どうしよう…綺麗な形にならない…]
味は自信がある、だけど…見た目が上手くいかない。
皆のは上手に出来たのに、なぜかローさんの分だけ上手くいかない。
[あとこれだけなのに…]
ロー[何ひとりでブツブツ言ってんだ?]
[…!!ローさん!いきなり声かけないでくださいっ、びっくりしますから…それより、いつ部屋に?]
ロー[ノックはした、お前が1人で入り込んでるから聞こえなかったんだろ]
ということは私の独り言全部聞かれてたのかな…凄い恥ずかしい…
ローさん[…味は悪くねぇな]
[あ!つまみ食いしちゃダメです!]
まさかの1番悩んでいたデザインのものを食べられてしまった…
[明日渡そうと思っていたのに…それにまだ完成してないんですよ?]
ロー[別に見た目なんか食っちまえば問題ねぇ]
私が気にすると話していればぐっと1粒チョコを口に押し込まれ食べてしまった。
自分で言うのもあれだが美味しいと思う…じゃなくて!
[ローさん!だからこれは明日のッ]
口を開けばローが近寄ってきて唇を重ねられた、それどころか舌まで入ってくる。
慌てて胸を叩くも全然効かない、少しすれば唇離れ顔を真っ赤にした私は固まってしまった。
それを見てローは唇をぺろりと舐め
[上手く出来なかったらこうして喰わせろよ?]
そう言うと部屋から出ていく彼に、何がなんでも上手に作ろうと必死に作れば、翌日完璧なデザインのもの渡すことできたものの、なぜかローは眉間に皺を寄せてチョコを見つめていた。