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内気な彼女

第1章 内気な子



相変わらずもやもやしてしまうけれども、それとは別にカッコよくてドキドキしたりとなんとも矛盾した気持ちがある。

ドラマにのめり込んで見ていたときにそばに置いていたスマホが突然鳴った。
すぐに気づけるように大きな音量にしていたので肩が飛び跳ねた。

画面を見るとそこには龍之介さんからのラビチャが来ていた。
もう既にマンションの下にいるらしい。

「え、もうそんな時間?」

時間を見るといい感じにお昼時になっていた。
ついさっきまであんなに時間が過ぎるの遅いなって思っていたのに、テレビってすごい。

龍之介さんはお昼ご飯食べたかな?
食べてないなら一緒に食べれるかも。

龍之介さんを迎える準備をしているとインターホンが鳴った。
念のためにドアの向こうが誰なのか確認してから鍵を開ける。

「龍之介さん!」

「お疲れ様、ななかちゃん。これお土産ね」

爽やかな笑顔のままナチュラルにお土産まで持ってきてくれた。

「わぁ、もらっていいんですか?」

「勿論、そのために持って来たんだから」

最近テレビにも取り上げられていた今大注目のサクサクのシュークリーム。
TRIGGERの番組でも取り上げたらしくそのときに買い取ったらしい。
箱を開けていなくても甘い匂いが漂ってくる。

「いい匂い。そうだ、龍之介さんお昼ごはん食べました?まだなら今から作るので一緒に食べませんか?」

「ほんとに?嬉しいな、俺も作るの手伝うよ」

もらったシュークリームは後で食べるために冷蔵庫に入れておく。

手っ取り早く作れるものということで、オムライスがいいねということになった。鶏肉やケチャップなどを取り出しキッチンに出していく。

その間に龍之介さんは手際良く具材を切ってくれた。

2人で作るとあっという間にできるし何より楽しい。
忙しい日を送っている分こういった時間がすごく大事になる。

「龍之介さんはどのくらいの量食べれますか?」

出来立てのケチャップライスを卵で包むために、大体の量を聞く。

「今日は特にお腹が空いているから、たくさん貰おうかな」

「分かりました、じゃあたくさん入れておきますね」

普段滅多にしない会話でなんとなく新婚夫婦みたいだなって思ってしまう。
自分で勝手に思ってそれでいて恥ずかしくなってきた。
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