第5章 猫談義【シピ】
そういえば、ツバサとシピは協力関係にあったんだっけ。
確かに、だいたいのループではシピとツバサで猫の話をしているのがよく見かけられた。
レムナンが機械について話している時ぐらい盛り上がっていたし。
今回は仲間に入れてもらおう。
「そういや、お前らさ、好きなやつとか……いる?」
急だなしげみち。
君がステラを好きなのは知っているよ。
「俺が好きなのは、綺麗な黒毛でさ……ああ、もう会えねえんだけどな」
それって、間違ってたら本当に申し訳ないんだけど、首の猫のこと言ってるのかな……?
「ッ……」
ツバサがスカートの裾をきゅっと握りしめて俯いている。
どうしたと言うんだろう。
やっぱり、シピにラヴが生まれちゃってるんだろうか。
「こ、ここじゃ言えない」
これはもう確信なのでは。
仕草でバレバレだ。
「ほ、本人がいるから」
「え、それここで言っちゃっていいの!?」
今この場にいる女性はツバサだけ。
一応ツバサから見れば僕ら四人は全員異性ということになる。
「お、ツバサはいるのか!誰?誰なんだ?」
しげみちに勢いよく聞かれたツバサは、小さく隣のシピを指さした。
「お!マジか!シピ、お前はどうなんだ!?」
にしてもしげみちのテンションがすごく高い。恋愛話そんなに好きなのか。
「俺か?まあ……同じ気持ちだな」
と、言うことは。
「俺も、ツバサのこと……好きだぜ」