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【グノーシア】【短編集】宇宙を漂う船の中で

第5章 猫談義【シピ】


その夜。
孤独に眠ったジョナスを何人かで見送って、またシピの話を聞いてみようと思い、ロビーへ向かった。
向かって着いたのはいいが、ロビーに入るなりシピに飛びつかれた。
「ライト!セツが……!」
え?な、何?
一体セツがどうしたの!?
「セツが猫好きだってよ!やったなおい!」
ずこーっと盛大にコケるとこだった。いや、内心コケてる。
あまりにも切羽詰まった顔で言ってくるもんだから何かあったのかと思ったじゃないか。
「そ、そんなこと……?」
「いや、私は猫は可愛いよねって言っただけで……」
シピの猫好きはすごいな。
猫は可愛いと言っただけで猫好きと見て、とてつもなくテンションが上がる。
「にしても、シピの猫好きは異常だよな。」
しげみちの意見には賛成だ。
するとしげみちが、シピの生まれ故郷について聞いた。
これだけ猫が好きなのなら、確かに猫の星で生まれたと思われるのも無理はない。
だが、彼は普通のとこで生まれたそうだ。
銀の鍵にもシピの出身地は惑星ハンスだと記されていたが、猫が沢山いるだけで普通の星なんだろうか。
「でもあそこ住んでる人間が猫耳つけてるだけとかそんな話じゃなかったか?」
そんな星があるのか、知らなかった。
記憶はないけど、以前の僕はこの話を知っていたんだろうか。
「惑星タラのことだね。耳や目の遺伝子を組み替えて、猫のようにしているとか」
へー、そうなんだ。
セツのわかりやすい解説で納得する。
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