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【グノーシア】【短編集】宇宙を漂う船の中で

第1章 ずっと昔から【沙明】


みんな起きてきて、メインコンソールへ向かう。
船の中に三体のグノーシア汚染反応が出たとLeViが知らせる。
今回もまた、グノーシア汚染対策会議が始まる。
もう100回は超えたループ回数のせいか、僕はもうこれが作業のように思えてしまう。
「何も情報がないと進まないし、エンジニアはいたら名乗り出て」
エンジニアを名乗り出させる。
僕は今回騙りで出るつもりは無い。仮にやらせるならツバサや沙明に任せた方がいいだろう。
僕は演技力があることにはあるけれど、コメットや夕里子、シピやジナには長く観察されるとバレる。
その点でも、彼らは演技力が高いから、バレにくいし。
ククルシカが手を挙げている。彼女がエンジニアだと主張した。
「さっそく現れたね。ククルシカは、敵だよ。少なくとも、唯一のエンジニアである私にとって」
セツも名乗り出る。セツはグノーシアじゃないし、どちらかはAC主義者ということになる。
今回ドクターはいない。
僕らは全員潜伏という形をとって、安全に攻めることになった。その方がいいかもしれない。下手に出て疑われて凍らされるよりは、他の人の意見を聞いてそこに便乗していく方がいいと思った。よし、そうしよう。
あとでセツと情報交換もしておこうか。
「複数の方が名乗り出られましたね。この場合、今後の調査報告を精査して、どなたが真のエンジニア権限者なのか、指定していくべきかと思われます」
ステラが今の情報を整理する。正直、セツとはあまり敵対したくない。セツが本物じゃありませんように。
一日目は、ラキオやしげみちが疑われて、結局凍ったのはラキオになった。小言を言いながらコールドスリープ室へ向かったラキオ。…なんか毎ループ思うんだけどラキオって結構凍らされやすいよね。
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