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真田弦一郎、異世界転移しました

第1章 プロローグ


朝の駅のホーム。
感染症が流行ってからというもの、ラッシュでぎゅうぎゅうに詰め込まれることはなくなったけどやっぱり人は多い。
今日はクリスマスイブなのに、平日だから仕事に行かなきゃいけない。
イヤホンから流れる推しのキャラソンだけが私を癒してくれる。仕事行くのやだなー。けど、どうせ休みにして貰っても彼氏もいないし暇なんだよね。彼氏でもいれば有給使って休みにでもしてやるのに!
…なんて思いながらTwitterを眺めていると突然イヤホン越しに大声が聞こえた。聞き覚えのある低い声。
真田……?
まさかまさかまさか!!!!妄想もここまで行くと痛々しいな。けど、今、赤也って言わなかった?

声の主の方を見つめると、

正に…!正に、2次元から飛び出して来た真田弦一郎そのものが目の前にいる!?何!?コスプレイヤーさん?新テニのジャージ着てる!兼崎健太郎よりも真田弦一郎なんですけど…!?!?
こっちに歩いて来る「その男」

突然腕を掴まれた。
怖い……
身長も真田と同じくらい?
頭のおかしい人なのかもしれないけど、今度妄想の時に身長差を再現出来るかなって見上げた。
しきりに何か私に話しかけてる。腕を振り解いてイヤホンを外して睨みつけた。

「突然……なんですか!?」
「お前、いつも俺を見ていただろう。夢の中で」
「見てません。勘違いじゃないですか?駅員さん呼びますよ」
「間違いなく、お前だ。毎晩のように夢に出てくるお前を見間違えるはずがないだろう。やっと会えたな。……実はU-17の合宿の最中に頭に蔵兎座のボールを受けて目覚めたら此処に居たのだ。此処が何処かもよく分からん。……恥を偲んで、助けてくれないか」

待って、待って、待って!
U-17!?!?蔵兎座!?!?
この人、大丈夫?なりきりさん!?
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