第17章 拾陸 刀鍛冶の里へ
『…』
ある日、鬼を斬首したところ、違和感を覚えた
刃毀れをしたようだ
助けた老人に感謝の言葉を貰い、私は本部へと戻った
任務報告後、休暇許可を貰い刀鍛冶の里へ向かうことにした
「!久し振りだな」
まず最初に送ってくれるのは同期の後藤
『久し振りだね、元気だった?』
「なんとかな、は相変わらずの活躍ぶりだな」
『そうかな?』
「本当…同期に柱がいるなんて誇らしいよ」
『ふふ、それはどうも』
笑い掛けると目元しか見えない後藤はまた赤くなった
隠は顔が蒸れて暑いんだろうなぁ
「ほら、これ」
そう言って渡されたのは目隠しと耳栓
里の場所は誰も知らず、隠は途中何人も交替しながら運んでもらう
到着する迄この状態が続くのだ
『じゃあ、よろしく』
「任せとけ」