第14章 拾参 似た者同士
今日は通常の任務を終え、帰宅した
夜の見廻りまでまだ時間がある
一人に寂しさを覚え、あることを閃いた
私は急いで台所へ走った
『ふぅ、出来た』
支度をして私は一町先の屋敷へ向かった
今日は非番だった
昼間、蝶屋敷の胡蝶しのぶと言う女が屋敷に訪れるなり、検診を受けろと無理やり連行された
自分は至って健康だと説明すれば、鬼殺隊の義務だと説教された
俺は入隊から一度も受けてなかったが、柱になって目を付けられたようだ
今度からは居留守を使おう…
義勇は瞑想を再開させた
「…」
玄関口に気配を感じた
『お邪魔しまーす』
呆けた口調で家主の許可無しに上がってくる声は俺の想い人
自室の襖を開けると既に目の前にいた
「…せめて返事を待て」
先程居留守を使おうとしてた自分がそんな台詞を吐くとは思わなかった
『お腹空いちゃって…一緒に食べよ』
そう言うと大きな鍋を目の前に出す
「…」
食事を強制されたことがなく戸惑う
『台所借りるね』
そう言ってそそくさと台所へ移動した
嵐のように現れたは嬉しそうだった