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⚔️鬼殺の道標~鬼滅の刃~

第11章 拾 柱として







グイッーーーーー

『!』

腕を掴まれたと思えば冨岡さんは私を抱き締めた

「少なくとも俺は助けられた、今もそうだ。お前の行動に決して間違いはない、柱として胸を張って生きろ。疲れたなら俺を頼れば良い」

冨岡さんは話すのが苦手だ

でも今の冨岡さんは別人のように思えた

それなのに私の心を晴らすには充分で

全てを包んでくれるような暖かい言葉だった

『…冨岡さん』

「義勇だ」

『…ん?』

私の言葉を遮るように言った

「…義勇だ」

いや、聞こえてるけど…もしかして呼んでほしいのかな?

「…宇随は下の名で呼ぶようだが」

『あれは成り行きで…冨岡さんは兄弟子だし…』

「成り行きなら呼ぶのか」

抱き締める力が強くなった

先程よりも鼓動が更に五月蝿くなる

これは酔っているせいじゃない

そして自分の事で精一杯だったが、冨岡さんの鼓動も五月蝿いことに気付いた




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