第10章 玖 柱稽古
「おいおい…まじかよ」
庭の真ん中に穴が開いた、こいつは竹刀どころか俺も折るつもりか
こいつは無駄な動きが一切無い
静と動が派手に極められている
だからこの身体でここ迄の力を出せるのか
あまり長くやってると竹刀を折られるな…
こっちもやられっぱなしじゃ意味ねぇしな
身体に注視すると肺が大きくなった…来る
肆ノ型 響斬無間
連撃を筋肉の動きを見ながら避けつつ、いなしていった
「ほら!このままじゃお前の竹刀が先に折れるぞ!」
その通りだった。透き通る世界は動きが遅く見えるが、一撃一撃の攻撃が重い
竹刀の耐久性を減らしていった
だが私は剣道道場の娘
誰よりも竹刀を握り続け汗を流し、血を滲ませながら鍛錬を行って来た
私は弱くない
誰よりも強くなければ成らない
じゃないと、鬼はこの世から消えない
後ろに下がり間合いを取ると目を見開き地面を蹴った