第8章 漆 兄弟子
気付くとまた冨岡さんは居なくなっていた
せっかちなのだろうか
白音が肩に乗った
「はモテるんダナ~」
『?』
意地悪そうに言われた
白音は流暢に喋るが今回ばかりは意味が分からなかった
ともあれ被害を最小限に抑えられた。他に鬼の気配もない
「雪柱様、ありがとうございました。後は私達で出来ますので」
『気を付けてね』
「は、はいっ///」
自分の警備地区に戻ろうと踵を返しその場を去った
「罪な女ダ」
『さっきから何言ってるの』
「鴉より鈍いトハ…」
『?』
今日の白音は変だ、見廻り前にあげた胡桃が腐っていたのだろうか