第27章 弐拾陸 手紙
「、邪魔する」
玄関口で声を掛けたが、返事はなかった
気配はする…きっと寝ているのだろう
「入るぞ」
屋敷に上がり、気配のする部屋を開けた
すると書物を途中で投げ出し、仰向けに寝ているがいた
目には涙を浮かべ、顔を歪ませていた
『うっ…』
「また…夢でも見たのか」
目を覚ました起きても直、苦しそうな顔をしているの頭を撫でると涙が頬を伝っていった
『幼い頃から見る夢…兄がいて…病弱な私たちはいつも苦しい思いをしながら生きてる…』
「…」
『今日はちょっと苦しかった』
そう言って眉を潜め、微笑を見せた
義勇に初めてあの夢を見ている姿を見られてしまった
正直苦しんで起きることは何度も経験していたので慣れてしまっていた
だが、端から見れば私は相当辛い顔をしていたのだろう
物凄く心配そうに此方を黙って見ていた