第26章 弐拾伍 炎柱
不死川は突風の如く杏寿郎に殴りかかり
早く柱になれと叱咤激励する
何故こう言うやり方しか出来ないのだろう…
不器用な男だとつくづく思う
やり返してこいと肘撃ちをするが、杏寿郎はそれを手で受け止めた
「殴るわけがないだろう!隊員同士の喧嘩はご法度だぞ!そもそも人を殴ってはいけない!」
不死川は驚いた顔をする
「そして俺は君を殴りたくない!ツンケンしているが熱い心の持ち主と見た!ありがとう頑張るよ!」
「じ…自分に殴りかかってくる奴に感謝すんじゃねェェェ!!!」
皆、驚いた顔をした
杏寿郎は不死川の本心を見抜いていたのだ
「へぇ…不死川の攻撃を受けきったぞ。そいやこの前俺の屋敷に来ていたな、髪色も派手だしやるぜあいつ。なぁ」
右隣の天元が話し掛けてきた
その時、私との柱稽古に来ていた事を思い出す
大勢の中で一際空気が重く、私たちの動きを目で追えていた
だが今はそれ所ではない
『そんなことより、二人のせいで柱合会議が進まない…』
「本当、さんの言う通りですよ」
左隣のしのぶがうんうんと頷いた
頃合いを見てお館様が声を掛けると
二人は熱くなりましたと頭を下げ謝った