第24章 弐拾参 過去の記憶
不死川との合同任務以来、家族との夢見るようになった…
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(お父さん、竹刀折ったよ!早く呼吸教え…)
私は七つの時、父の竹刀を折った
折れば呼吸法を教えてくれると言われていた
私は早く呼吸法を教わりたくて、必死に竹刀を折ることだけを考えていた
折れた時のことはよく覚えている
お父さんがとても悲しい顔をしていたから
(そうだな…よくやった)
どうやら私の行っていた事は、父を悲しませるものだったらしい
頭を撫でて貰ったけどちっとも嬉しくなかった
呼吸を教えて貰っても、あの顔を思い出してしまい
覚える迄に時間が掛かった
自分が水の呼吸を覚えたら
お父さんはまた悲しむのではないかと思って
わざと水でも風でも無い呼吸を編み出した
その方が良い気がしたから
(お母さん、お父さんが悲しそうなの)
(ん?どうして?)
(私が竹刀折っちゃったから…)
(……お父さんはね、優しいし強いけど少し弱いところもあるのよ)
(…どうしてお父さんとお母さんは結婚したの?)
(はお父さんの事好き?)
(うん、大好き、だから悲しませたくない…)
(お母さんも同じ気持ち、だから結婚したのよ。それなら悲しませないようにはもっと強くなってお父さんを守ってあげなきゃね
)
それから私は誰よりも強くなりたいと思った
血管が破裂しそうな位呼吸を最大限に使った
そのせいでよく鼻血を出し高熱が出た
豆が捲れ竹刀に血が滲む迄振り続けた
掌は岩のように硬く厚くなった
私は大好きなお父さんを、家族を守るんだと誓った
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