第22章 弍拾壱 束の間※
その後、食材の買い物を行った
義勇の買い物袋には大量の鮭と大根
これしか食べないのだろうか…
今度違うご飯を作ってあげよう
「少し待っていてくれないか」
歩いていると、急に立ち止まり私にそう言った
『分かった』
すると義勇は人混みに紛れ、何処かへ行ってしまった
私は目の前の甘味処に入り、外でお団子を食べて待つことにした
「そこのお嬢さん」
『おいひー』
「可愛いお嬢さん」
「あれ、聞いてる?おーい!」
『?』
胡麻団子を頬張っていると誰かに話し掛けられていた
食べるのに夢中で気付かなかった
「こんなところに一人?」
その男は私の隣に腰掛けた
『いや…』