第19章 拾捌 お祝い
鬼の禰豆子を生かしたあの日
私と義勇の誕生日が近いことを知った
何か贈り物を考えたが、冬は夜の時間も長く忙しい
義勇の好きな物は鮭大根しか…
『あ…』
(また作ってくれないか)
ふとあの時言われた約束を思い出した
そして任務終了後
見廻り迄の僅かな時間を使って義勇の屋敷へ訪れていた
『美味しかった?』
頷き此方を見ると相変わらずのご飯粒まみれだ
『…また付いてる』
そう言って此方に近付いてくる
自分でやれば良い話
だがいつもが居れば必ず拭いてくれる
俺はそれに甘えていた
その心地よさに目を閉じる