第18章 拾漆 残酷
そして、俺の家で埋葬を手伝ってくれた
共に手を合わせる
『…狭霧山の麓に住んでいる鱗滝左近司という老人を訪ねて。私と冨岡義勇に言われて来たと言いなさい』
「はい…あの、ありがとうございました」
俺は頭を深く下げた
鬼殺隊に入ってからなるべく被害者にあまり干渉しないようにしていた
その感情を知るだけで心が酷く痛み、苦しくなるからだ
でも今日で丁度一年経ってしまったからだろうか
今の私にはどうしても放っておけなかった
『…これから辛く、苦しい道程になると思う…』
「っ…」
『誰も鬼の妹を戻すなんて事理解してくれない…それでも良いの?』
「…はい、生き残ってくれた…唯一の家族ですから」
『!そう…挫けないでね、炭治郎』
灰色の目が大きく見開いた後、切なく笑うとさんは消えていってしまった