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【銀の匙】嬉し恥ずかし体育祭【逆ハー】

第4章 当日 駒場編


「おかえり、足大丈夫だった?」
「相当派手に転んでたもんな」
 手当をしてもらってクラスのテントに戻ると、みんなが労ってくれた。
「大丈夫だよ。捻ったっていってもほんの少しだし、午後のリレーも出ていいって」
 靴を脱いでビニールシートに上がると男子が道をあけてくれて、女子が陣取ってる一番前に並んで座る。
「でも三位じゃん、頑張ったよ!」
「んだな、にしては充分だ」
「ありがとう」
 吉野が褒めてくれると他からも声が上がった。
 私が運動神経が良くないのはクラスのみんなは知ってるから、褒めてもらえて素直に嬉しい。
「なぁなぁ、俺も褒めてくれよ」
「常盤も偉い偉い」
「へへ、まあな」
 一緒にいた常盤くんへの言葉はおざなりだったけど、それでも常盤くんは嬉しそう。
「さっきはごめんね相川くん、タマちゃん」
 手当してもらってたから見えなかったけど、急な代役なんて申し訳ない。
「いやぁ、稲田さんすごかったよ」
「ちゃんとの代わりにブッチぎったわ」
「さすがタマコだよな」
 苦笑いする相川くんに胸を張るタマちゃん。周りも褒めちぎり、吉野がデジカメに撮ってたという動画を見せてくれた。
「何これ、すごい!」
 普通に走るよりも早いんじゃないかと思うほどの速度、やっぱり私じゃなくて正解だよ。
「僕としてはさんとの方が良かったんだけどな……」
 よくやったと褒められているはずなのに、相川くんは少し寂しそうな顔をしていた。
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