• テキストサイズ

恋、つまり、まばたき(R18)【カラオケ行こ!】

第1章 いつも、いきなり


「あっ、しんじゃ、しんじゃう、おかしなる、狂児さ、ん」
「俺に殺されるんやったら本望やろ?」
「意地悪……もう、あぁ……!!」

最奥を射精寸前の硬いペニスで突かれて息苦しさすらも感じるのに、どうしてこんなに気持ちよくて満たされてしまうのか、楓は自分が浅ましく思えてならなかった。
この男に与えられる感覚全てが、どれだけ下卑たものであろうと、大切で愛おしく思える。
楓は彼の胸に手を当て、爪を立てた。もちろんスーツのジャケットに爪は刺さらず、わずかな手応えを残して滑るだけだ。
狂児は腰を手前に引き、突き上げる角度を変えてきた。
膣の最奥、背中側の弱いところを責められ感度が変わり、楓は何度目かのはしたない悲鳴をあげた。

「ああ、いやあ、あぁー……!!」

「いくで」
「待って、あ、あっ、いく、いや」

狂児の腰の動きが早まり、楓はあっさりと絶頂を迎えたが、射精を目的にした動きは当然休まらない。
狂児は楓の首筋に顔を埋めてくる。
楓は全身を震わせ、波のように広がってますます強くなる快感に、頭のてっぺんから足や手の先まで痺れてしまい、啜り泣きながら彼の肩口に顔を押し付けた。

「あ、あ、あ、ふぁ、や…」

強く腰を押し付けられ、狂児の動きが止まる。腹の奥でペニスがドクドク、と脈打つのを感じた。
じわり、と胎内に温かいものが広がる。

「あったかい……」
「久しぶりやから、めっちゃ出るわ……」

狂児が楓の額に、自分の額をくっつけてくる。
乱れた呼吸のリズムが同じで、快感の余韻がお互いの間に、束の間共有される。

「……スマン、聞くん忘れてた、今日大丈夫か?」
「……多分……」

多分大丈夫、だと思う。
それでも確実に妊娠しないというわけではないとわかっているが、お互いそこまで真剣に避妊は考えていない。

楓の足がそっと降ろされる。狂児の指が楓の太ももをさらりと撫で、離れた。
楓はまだ惚けた頭のまま跪き、精液と自身の愛液で濡れたペニスを口に含んだ。丁寧に舐めて綺麗に掃除をする。
股間から温かいものが垂れてくるのが分かって、ぞくりと鳥肌がたった。

「んふ……ん……」
「……ありがと。今夜、部屋行くから」
「えっ、来てくれるんですか」

思わず口を離して、彼を見上げた。柔和に笑みを浮かべ、自分を見下ろす姿に幸福感を感じ、楓も笑みを返した。
/ 53ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp